こんにちは、シンです。今日はコールドプレイの『Everyday Life』を紹介します。
コールドプレイの4年ぶりとなる本作は、世界中でおきる対立、差別といった重いテーマを底流におきながら、日常という視点でまとめたコンセプトアルバムです。
『Sunrise』と『Sunset』の二部構成からなるアルバムは、非常に多様なジャンルをうまくまとめていて、『世界』というテーマの多様性をうまく表現しています。たとえば『BrokEn』は完全にゴスペルですし、『Guns』はまるでJake Buggのようなディランライクな曲調でコールドプレイの新たな一面を見ることができます。
かと思えば、『Ghost Stories』の『O』のように内相的なピアノの音色が美しい『Daddy』という楽曲もあります。いわずもがなですが、こういう曲とクリス・マーティンの声はピッタリですね。
今回のアルバムはテーマが重いので、歌詞の内容もそれと呼応するように暗く訴えかけるような内容が多いです。
みんなおかしくなってしまった。たぶん僕もそのうちの一人だ。― 『Guns』
一体君をどうやって思えばいい。兄弟みたいにおもえばいいのかい。もしかして敵ではないよね?― 『Everyday Life』
君が泣いて泣いてどうしようもない時は、僕がそばに居るよ ― 『Cry Cry Cry』
ただ、こういったテーマ性の強いメッセージもアルバムを通して聞けるように『Wotw/Potp』のような小品を混ぜつつ、暗く流れ過ぎないようにリードシングルの『Orphans』の壮大さにつなげる工夫などは、バンドの知的なところが出ています。
総評として、このアルバムは混沌とした現在を照らし出しながら、聞き終わったあとにサッと光が差すような印象の力強いアルバムです。世界的ロックバンドがあえてメッセージ性の強い作品を作り出すところも個人的に非常にうれしいです。
ではではー
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